ftt2
<土と太陽とに育てられ、青々と伸びた健やかなハーブ摘みたてのハーブには、鮮やかな風味と生命力とが詰まっています。>
ftt3
お料理しましょっ!
季節の風がキッチンの窓から部屋を抜けていく朝、庭のほうれん草、ケール、そしてミントなどのハーブを採ってスムージーづくりから私の毎日が始まります。「Farm to our Table」。土から食卓へ、健やかに、心豊かに、おいしい食卓を楽しみたいと願って暮らしています。ところが近ごろ、「おいしい、安い、便利、おまけに、きれい」な食べ物が世の中にたくさん出回ってきました。

日本で使われている添加物は1600種類に上り、一日に私たちは無意識のうちに30~40gの添加物を体内に入れています。いつしか私たちは本当の味を忘れ、自然の味のおいしさを味わう感動をも失ってしまいそうです。

ハーブ育ては土に触れる第一歩。日々の暮らしの中で土の恵みの素晴らしさや自然のやさしさを感じながら、自分で育てたものを料理してみんなで食べる幸せはかけがえのないものです。私はこの素朴な繰り返しが何よりも愛おしく、大事なことだと思うのです。愛情いっぱいの食卓は、健やかな心と体を育て、子どもたちの未来の扉を開く原動力です。大切な食べ物だから心を込めて、お料理しましょう。

これが私の「食卓の上のフィロソフィー」です。

farmtotalbe6
ハーブで彩る
料理は目で見て、香りを楽しみ、味わうもの。この要素は一つたりとも欠かせません。そこでハーブをひとつまみ。それだけで、料理はグンと鮮やかに、さらにおいしくなります。いつもの一品に、添えて、散らして、混ぜ込んで…。それは料理にとどまらず、暮らしのあらゆる場面にも。ほんの小さなハーブから、毎日を彩ってみませんか?
farmtotalbe8
<PROFILE>
田中愛子
大阪樟蔭女子大学教授/食育ハーブガーデン協会理事長/日本ハラール協会理事
1949年大阪に生まれ、結婚後、料理家吉岡昭子氏につき家庭料理の基礎を学ぶ。その後、夫の仕事でニューヨークを起点に世界を歩く。得意の語学を生かし世界の家庭料理、食文化を研究。2009年に「食育ハーブガーデン協会」を設立、その理念「食卓の上のフィロソフィー」を提案し、協賛企業、実施施設学校など100に及び大きな反響を呼んでいる。2015年4月京都にて「Aiko’s JapaneseCooking School in Kyoto」と題した、外国観光客に向けて英語で日本料理を教えるスクールを開校予定。またNHK「きょうの料理」に出演、食」のエッセイや海外取材などに活躍の場を広げている。著書多数。

ristas

 

 
All rights reserved